編集室ブログ
テレビ放送記念日と電磁波の話 “光の時代”がひらく未来とは
今日は「テレビ放送記念日」です。
1953年の2月1日に日本で初めてテレビ放送が始まって以降、電波は映像と情報を運ぶ社会インフラとして私たちの暮らしを支えてきました。「21世紀は光の時代」と言われるように、放送や通信の分野では、光の利用が急速に拡大しています。
光通信は「高速大容量」と言われますが、光も電波も同じ電磁波で、伝える速さは変わりません。ではなぜ光通信は「高速大容量」なのでしょう。「波長が合う、合わない」という言葉があるように、電波と光は波長の長さが異なります。
この違いをランナーに例えると、こんなイメージになります。
- 長い波長(電波)=長距離ランナー
一度に運べる情報量は少なめですが、山や建物などが多い地上の環境でも障害物をうまく避けて遠くまで走れるため、地上間通信の時代には情報を遠く隅々まで届けられる主役的存在でした。
- 短い波長(光)=短距離ランナー
一度に多くの情報を運べますが、ほぼまっすぐしか進めず障害物に弱いため、地上間通信では運用が難しくなります。しかし、衛星と地上を結ぶ通信のように障害物が少ない環境では、この特性(高速大容量)が圧倒的な強みになります。
観測の分野では、波長が長い電波の特性が活かされます。
波長が短い太陽光(可視光)は雲を透過できませんが、波長が長い電波は雲を透過できるため、天候や昼夜の影響を受けずに人工衛星から地上を観測できる利点があります。例えば、災害時には情報収集の有力なツールとなります。
沖縄には、パスコが所有する人工衛星と通信するための地球局があり、サッカーボールのような形状の設備がアンテナを風雨から守っています。このアンテナで、人工衛星と通信し、さまざまな観測データが届けられています。
電磁波は、その性質の違いによって通信や観測、防災など多くの場面で力を発揮しています。
これからの技術がどんな未来をつくるのか、とても楽しみです。
(文:R.K)




