なぜ北海道の町名が小惑星に?「無重力の町」上砂川町の意外な繋がり

なぜ北海道の町名が小惑星に?「無重力の町」上砂川町の意外な繋がり
かつての地下無重力実験センター(北海道上砂川町)

突然ですが、北海道の上砂川町をご存知ですか。


上砂川町は、札幌と旭川の中間あたりに位置する町です。
人口2千名強、面積約40k㎡の小さな町ですが、
実は「Kamisunagawa」という名前が小惑星「イトカワ」のクレーターに付けられています。

提供:宇宙航空研究開発機構


小惑星「イトカワ」と言えば、
探査機「はやぶさ」がサンプルを持ち帰ったことで有名ですが、
北海道の小さな町がクレーターの名称になった背景には、
上砂川町にかつて存在した「地下無重力実験センター」の存在があります。

実験センターは、閉山した三井砂川炭鉱の跡地に、1989年3月1日に誕生しました。
最大の特徴は、深さ710メートルにも及ぶ縦穴です。
この中を、真空状態にしたカプセルが地下に向けて自由落下することで、
約10秒間の微小重力環境を作り出します。
この環境は宇宙空間に近い状態とされ、
無重力状態での物質の振る舞いや結晶成長など、
さまざまな基礎研究の場として活用されていましたが、
2003年に閉鎖されました。

   

そしてもう一つ、この町には"無重力"の名残があります。
それが、6月16日の「無重力の日」です。
「む(6)じゅう(10)りょく(6)」という語呂合わせで
上砂川町が1991年3月に制定しました。

「Kamisunagawa」という国際的に承認された名称に対して、
「むじゅうりょく」という語呂合わせには「遊び心」を感じます。
当時の関係者の方々がこの日にどんな想いを込めたのか、
機会があれば是非うかがってみたいと思いました。

   

(文:R.K)

   

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