紫陽花が元気に咲く場所
慌ただしく自宅を出たときも、公園に咲く紫陽花が目に入ります。
急いで通り過ぎようとする私を、落ち着かせるかのように。
大輪の紫陽花に葉の大きさよ 稲畑汀子
『ホトトギス』第101巻第6号(通巻1218号)「句日記」より
大輪の紫陽花に目を奪われた次の瞬間、
なんと葉の大きいことかと掲句の作者は気がつきました。
主役の花が大きく美しく見えるのは、脇役の葉も大きいから。
紫陽花にひときわ存在感があるのはこのためなのだと、納得させられます。
葉が大きく、水の蒸散が多い紫陽花は、陽が当たりすぎると萎れてしまいます。
そのため、公園や学校では、半日陰になる所に植樹されることが多いのです。
樹種や植え場所が熟慮された公園では、日向も日陰も樹が元気。
「青き踏む」という言葉があるように、
青々とした樹に囲まれながら草の上を歩くと、
草木から元気をいただく気分になります。
ところで、多くの市町村の土木部門で技術者不足と聞きます。
道路、上下水道、公園などの土木関係の仕事の全部を、
数人の職員でしている市町村も多いとか。
公園の植樹を考えるために、朝昼夕のそれぞれの時間帯に、
職員が現地に行くのは難しいことでしょう。
最近では、3次元都市モデルを整備する市町村が増えてきました。
これに地形の高さのデータを組み合わせることで、
周囲の建物などによる公園の影の様子を、日時ごとに見ることができます。
さらに、それらを重ね合わせれば、日照時間の分布図を作ることもできます。
こうした技術が使われることが当たり前になり、
どこの公園や学校の樹も生き生きとすることを願っています。
(文:T.O)
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